危険な手のふるえを見分けて適切な治療を

危険な手のふるえを見分ける

高齢者の「手のふるえ」の中には放っておいて良いものと、命にかかわる「危険な手のふるえ」の場合があります。最も危険なものは、動脈硬化による脳血流障害が起こす「手のふるえ」です。

その他、パーキンソン病の初期症状としての「手のふるえ」と、甲状腺機能亢進症による「手のふるえ」も治療が必要なため、早めに専門医を受診する事が大切です。

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動脈硬化による手のふるえ

普段は何ともないのに、急に手がふるえたりしびれたりした場合は、血管に動脈硬化がある可能性があります。動脈硬化による手のふるえは、血管の中にできた血栓の一部がはがれて脳に流れて行き、脳の細い血管をふさいでしまった場合に起こります。

血栓が小さい場合は、ふさいだ後すぐに溶けるため、ふるえもすぐに止まり、安心してしまいがちですが、後になって脳梗塞や脳出血の発作を起こすリスクが高くなっています。

手のふるえと共に、力が抜けるような感じや、めまい、吐き気などを伴う場合は「命にかかわる最も危険な手のふるえ」と認識して、すぐに脳外科などの専門医を受診してください。

パーキンソン病の初期症状としての手のふるえ

パーキンソン病は、脳内の中脳という場所の黒質神経細胞の数が減り、そこで産生されるドーパミンという神経伝達物質が減少することが原因で起こる病気です。高齢者に多く、決してめずらしい病気ではありません。

パーキンソン病の初期症状として、左右どちらかの片方の手のふるえが多く見られ、2~3年すると反対側にも症状が現れます。

本態性振戦による手のふるえの場合は、何かを持ったり、持ち上げたりする時に手がふるえますが、パーキンソン病の初期症状としての手のふるえは、手を動かさず安静にしている時にも手がふるえるという特徴があります。

また、パーキンソン病の場合、手のふるえ以外に、「動作が遅くなる」「2つの動作を同時にできなくなる」「声が小さくなる」「表情の変化が少なくなる」などの症状も現れます。

ただし、パーキンソン病の症状には個人差があるため、必ずしもこのような症状が全部出るわけではないので、この病気が疑われる場合は、神経内科で専門医の診察を受けてください。

現在、パーキンソン病の治療は薬物療法が主となっていますが、新薬も開発されており病気の進行自体がゆっくりであるため、平均寿命よりも長く生きることも可能な病気となっています。

甲状腺機能亢進症による手のふるえ

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に作られ、分泌される事により起こる自己免疫疾患で、全身の細胞の新陳代謝が異常に高まるため、さまざまな症状が現れます。
バセドウ病や、痛みのある亜急性甲状腺炎、痛みのない無痛性甲状腺炎などがあります。

甲状腺機能亢進症では、増加した甲状腺ホルモンが交感神経を刺激するため、初期症状として手のふるえが起こります。その他、不整脈や多汗、神経過敏、心拍数の増加、動悸、眼の凝視、甲状腺の腫れ、不眠などの症状が現れます。

また、興奮して活発になり、食欲が出て良く食べるため体重が増加するケースがある一方、下痢ぎみになったり排便の回数が増えたりして体重が減少する場合もあります。

高齢者では眠気や衰弱、うつ状態になる事があり、このような場合を無欲性または仮性の甲状腺機能亢進症と呼んでいます。

甲状腺機能亢進症の病気は血液検査で判明しますので、心配な方は受けてみましょう。
一般に甲状腺機能亢進症の治療は薬物療法が行われ、1~2年かけて徐々に薬の量を減らしながら治して行きます。

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